研究課題/領域番号 |
21K18396
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
井出 明 金沢大学, GS教育系, 准教授 (80341585)
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研究分担者 |
深見 聡 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 准教授 (20510655)
後藤 真 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (90507138)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | ダークツーリズム / パブリックヒストリー / 博物館 / 観光 |
研究実績の概要 |
研究の始まりと言える2021年度は、本来であれば海外の学術調査を行い、パブリックヒストリーとダークツーリズムの関係性について、先進地の状況を踏まえた上で、今後の展開を考えていくという方向性が検討されていた。しかしながら思いのほか新型コロナウイルスが、時間面でも空間面でも広がってしまったため、少数の国内事例について調査するとともに、海外の少数の有識者にインタビューを試みるにとどまった。 このような研究上のビハインドを補完するため、パブリックヒストリーの研究のために海外から日本の博士課程に留学している大学院生にインタビューを行い、海外の動向についてキャッチアップするという対策を立てた。これは、コロナで海外に出られない現状下、かなり効果的に機能した対応と言える。 また少数の国内調査の際に、現地で「“パブリックヒストリー”という言葉をご存知ですか?」という質問をしているのだが、この用語自体がいまだ一般社会に浸透していないようで、その意味で「パブリックヒストリーがパブリックになっていない」という逆説構造が見られる。今後は、用語そのものが一般社会に浸透するように研究活動のアウトリーチに関して力を入れていきたいと考えている。 コロナという大きな制約条件があったため、研究そのもののアウトプットとしては、まだ大型の論文は出来ていない。しかし、口頭発表については、歴史学者以外が多く参加する経済系の学会でこの概念について報告しており、今後は学術界における認知度は高まっていくと期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナが蔓延していたため、出張に規制がかかり、海外はもちろんのこと、国内調査についても非常に限定的なものに終わってしまった。
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今後の研究の推進方策 |
コロナが落ち着いてきたので、海外調査に本腰を入れたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナのために海外調査ができなかった。2022年度は実施したい。
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