• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

関係論的経済地理学に基づく「地理的ネクサス」の探索的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K18400
研究機関九州大学

研究代表者

與倉 豊  九州大学, 経済学研究院, 教授 (70586552)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワードネクサス構造 / イノベーション / 特許 / 都市
研究実績の概要

本年度は都市内部のネクサス構造に分析の焦点を置き,市街地再開発事業や都市政策の現状と展望について検討した.具体的な対象事例としては,福岡市および鹿児島市の再開発事業を取り上げ,自治体への聞き取り調査の準備のほかに,デベロッパーや民間企業の動向について新聞記事や既存論文の渉猟などを中心として資料分析を行った.実態調査前の資料分析などは順調に進めることができたものの,聞き取り調査のスケジュール調整にやや時間をかけることになった.2022年度内に聞き取り調査を開始できなかったものの,2023年4月上旬に鹿児島市建設局都市計画部市街地まちづくり推進課への聞き取り調査を行うことができ,鹿児島中央駅地区,天文館地区を中心に面的に進行中の中心市街地の再開発事業の動向と多様な主体間関係のあり方について考察を進めることができた.
一方,当初の研究目的に掲げていた特許データベースを用いた企業間関係にもとづくネクサス構造の分析については,特許のデータベース購入から,実際にデータを使用可能になるまで,当初想定していなかったタイムラグがあり,一か月以上かかったうえに,データ分析において協力を仰いでいた研究協力者が業務多忙であったため,年度内に十分な分析を行うことができなかった.ただし,理論的な検討を通して,関連多様性概念を特許分析に援用する可能性について理解を深めることができた.以上の成果を援用し,最終年度において定量的な分析へと発展させることについておおよその目途をつけることができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

特許データベースの購入から,実際に利用可能になるまで想定よりタイムラグがあったこと,さらにデータベースの活用の際に協力を仰いでいた研究協力者が業務多忙であったため,特許データベースを用いた実証分析の共同研究の進捗が遅れている.

今後の研究の推進方策

2023年度は研究協力者の所属が変更となり,研究に注力できるようになると見込まれているため,特許データベースの利用により主体間のネクサス構造の解明を試みる.

次年度使用額が生じた理由

特許のデータベース購入後にデータベース整理を行う人材の短期雇用を予定していたものの,年度末近くまでデータベースを実際に利用を開始することができなかったため,次年度使用額が生じてしまった.最終年度にはデータベースを用いた特許分析を進めるため,短期雇用のほか,データベース整理のためのソフトウェアなど物品の購入費,現地調査旅費として使用する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 福岡市の都市集積に関する一考察2022

    • 著者名/発表者名
      與倉 豊
    • 雑誌名

      経済学研究

      巻: 89(1) ページ: 1-19

    • オープンアクセス
  • [図書] 新経済地理学概論2022

    • 著者名/発表者名
      松原宏編著(分担執筆)
    • 総ページ数
      341
    • 出版者
      原書房

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi