研究課題/領域番号 |
21K18401
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
門司 和彦 長崎大学, 熱帯医学・グローバルヘルス研究科, 教授 (80166321)
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研究分担者 |
金子 聰 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (00342907)
東城 文柄 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 准教授 (90508392)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | 清潔な分娩 / ラオス / 分娩 / 新生児 / 妊産婦 / ママキット |
研究成果の概要 |
ラオスでは自宅分娩がまだ行われており、妊産婦死亡率も新生児死亡率も高い水準にある。国際機関は施設分娩を奨励する立場から妊婦に清潔分娩キットの配布をしなくなった。今回の調査で、分娩サービス提供者は清潔分娩キットの重要性を理解し配布を希望したが、妊婦は清潔出産に関する知識と興味が薄く、介助者まかせになっていることが判明した。清潔な臍帯切断について出産前検診ANCでの説明は不十分であった。母子健康手帳に出産についての準備や心構え、用意すべきものをより具体的に書き込み、それをANCで指導することが重要であり、ヘルスセンター職員、村落保健ボランティアへのトレーニングが重要であることが判明した。
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自由記述の分野 |
地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1980年代から90年代にかけて、自宅分娩が実際におこなわれている現状から、多くの国で清潔分娩キットclean delivery kitを女性が使用できるように普及を推進してきた。当時、世界保健機関WHOも基本的に清潔分娩キットの配布には協力的であった。しかし、その後、国際機関は施設分娩を積極的に奨励する立場をとり,清潔分娩キットの配布を積極的に進めない立場となった。施設で訓練を受けた医師・看護師・助産師が立会い清潔を保てた状態で分娩ができることが理想であるが、ラオスの僻地ではそのような状態にはなく、自宅分娩の場合も含めて清潔分娩キットの配布を再考すべきなのではないかと考えられた。
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