研究課題
本研究では、高精度な地形デジタルデータ、機械学習の画像解析プログラム、既知の膨大な遺跡情報を組み合わせることで、GIS上で遺跡の新発見候補を自動抽出し、それをもとに現地調査することで遺跡を新発見する手法を開発する。遺跡は地域研究の基礎情報になるため、新たな遺跡の発見は、地域の歴史を詳らかにするうえで重要であり意義が大きい。効率的な発見手法は、歴史研究を加速させ、文化財保護にも貢献できる。実現するために、遺跡情報(位置と範囲)の整備(目的Ⅰ)、遺跡画像解析プログラム作成と処理(目的Ⅱ)、遺跡新発見と手法開発(目的Ⅲ)の3点を目的とする。2021年度は、機械学習用の教師データを作成した。兵庫県下の前方後円墳のポリゴンGISデータを作成し、兵庫県庁から提供されている1mメッシュ高精度DEM(地理標高モデル)データを用いて、GISと機械学習を用いた前方後円墳の新発見手法について検討した。検討ではGDALおよびQGISによる兵庫県全域の高精度DEMデータの前処理と、OpenCVライブラリによるリサイズと拡張、Mask R-CNNモデルによるニューラルネットワークベースモデルの学習方法の確立を試みた。その結果、十分な学習サンプル数があれば、DEM画像に前方後円墳があるかどうかを識別できる可能性が示唆された。
3: やや遅れている
オンライン会議などを活用しているものの2019年度下期から発生している新型コロナウイルス感染症による影響によって、人的確保が遅れ教師データ作業がやや遅れている。
前方後円墳に関する教師データの拡充と、岐阜県等の高精度地形データを公開している件を対象に研究を実施する。また高密度点群データの可能性も見いだせたので、点群データからのアプローチも試みる。
新型コロナウイルス感染症による影響で、学会発表や研究会議の開催が困難となり、旅費が計画よりも執行が少なくなった。また作業要員の確保にも影響し、教師データ作成がやや遅れた。2022年度は、教師データ作成の遅れを回復するため、作業計画の練り直しおよび準備を至急進め、5月には人員を増強したうえで再着手し、6月初めに完成する予定である。
すべて 2022 2021 その他
すべて 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 16件) 学会発表 (5件) 図書 (3件) 備考 (1件)
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