研究課題/領域番号 |
21K18455
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
福元 進太郎 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (40893996)
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研究分担者 |
小坂 浩隆 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (70401966)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | 音楽 / 児童精神 / 被虐待児 / 複雑性PTSD / トラウマ |
研究実績の概要 |
本研究は、トラウマ体験を受けた子どもたちの精神症状や行動の問題に対して、音楽による治療的介入の効果を検証するものである。 全国の医療・福祉・教育関係者と研究会を立ち上げ、児童虐待、音楽療法、児童精神医療、虞犯少年、特別支援教育、医療的ケア児、性教育などをテーマにした講演会を定期的に開催している。これまでに計1000人以上が参加し、児童養護施設職員、音楽療法士、学校教諭らとの連携を深め、本研究の実施に向けて準備を進めている。 臨床においては、児童精神科外来および精神科病棟での診療を継続的に行い、複雑性PTSDの疾患理解に努め、精神症状や行動面の問題を抱える被虐待児の治療を行なっている。また、外来担当患者と音楽セッションを実施するなど、音楽的介入を継続的に行い、本研究の実施に向けて準備を進めている。 本研究の予備的研究として、児童養護施設および特別支援学校の児との音楽活動を継続的に実施している。 コロナ禍の状況において、本研究はオンラインでの音楽的介入を行う。研究を滞りなく実施するために、オンライン設備の準備を進めている。実施に必要な機材、楽器等について、児童養護施設職員とのミーティングを継続し、環境設備の調整を行なっていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、研究会の定期開催ならびに学会参加を行い、情報収集・研鑽・啓発活動を実施できた。予備的研究として児童養護施設や特別支援学校での取り組みは順調に継続できているが、オンラインによる音楽的介入およびデータ収集についてはまだ実施できていない。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、児童養護施設でのオンラインによる音楽的介入を開始し、データ解析を行う計画である。2022年度に続き、学会・研究会での定期的な情報収集・研鑽・啓発活動を継続していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で各学会がオンライン開催となり、旅費の使用が困難となった。また、音楽的介入の実施ができておらず、謝金としての使用を持ち越した。次年度は、研究における謝金、使用楽器の追加購入、ならびに学会参加での情報収集・研鑽のために使用を計画している。
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