研究課題/領域番号 |
21K18457
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小笠原 理恵 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任講師(常勤) (70814375)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | マイノリティ・ヘルス / 新型コロナウィルス感染症(COVID-19) / 多文化社会 / オンライン調査 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、COVID-19が国内に住む外国籍住民の医療受診にどのような影響を与えたのか、また日本の保健医療体制はどの程度対応できたのかを、全国の外国籍住民を対象としたオンライン調査(日本語・英語・中国語・スペイン語・ポルトガル語・ベトナム語の6か国語)によって住民側の視点から明らかにすることである。オンライン調査では計427件の回答を得た。COVID-19の影響で医療受診に困難が生じたこと、外国人ゆえに差別や偏見をより強く感じたこと、ワクチン接種率は日本人の平均よりも高かったこと等が明らかになった。よりレジリエンスの高いこれからの保健医療体制の構築に向け、本研究結果を活かしていきたい。
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自由記述の分野 |
医療社会学、グローバルヘルス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
COVID-19世界的パンデミック下、人権意識の高い欧米先進国でさえ都市封鎖、外出禁止令、国境封鎖を敢行し、国際的なヒトとモノの流れが止まるとともに、経済・健康格差がさらに浮き彫りになった。COVID-19によって、世界中の人びとの健康は医学的視点のみならず人文社会学的視点を交えた医療社会学的見地から、社会全体の問題として見つめ直すことの重要性が再認識できた。本研究が医療社会学の見地で実施された点には一つの学術的意義があると考える。さらに、世界の模範とされてきた日本の保健医療制度を、マイノリティ住民の視点を通して批判的に見直すことに挑戦している点にも、本研究の大きな意義があると考える。
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