研究課題/領域番号 |
21K18505
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
東田 学 大阪大学, サイバーメディアセンター, 講師 (40263339)
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研究分担者 |
白井 詩沙香 大阪大学, サイバーメディアセンター, 講師 (30757430)
上田 真由美 流通科学大学, 経済学部, 教授 (30402407)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | プログラミング教育 / STEM教育 / リメディアル教育 / 高大接続 / 学習分析 |
研究実績の概要 |
本研究は、構想段階では、生徒と教師の対話によるプログラミング支援を仲介するSNSを模したインターフェイスの導入を企画した。しかし、大規模言語モデルに基づく文字生成AIが偶発的に具備したプログラミング支援能力に着目し、生徒と生成AIとの対話によるプログラミング支援に改めて着目した。 【学習支援環境構築】これまでに、生徒とプログラミング言語との対話的操作を支援する学習環境を整備しており、新たに操作を切り替えることなく生徒と生成AIとの対話を支援するインターフェイスを追加導入した。同時に、それらの対話を記録可能なLRS (Learning Record Store) を構築した。 【学習コースの開発】教師が事前に用意する資料は、教師と生成AIとの対話の記録に置き換え再構成した。これにより、生徒自身による知識を深める対話行動を誘導する効果を見込んだ。同時に、生成AIのレスポンスの正確性を検証する手順を示すことで、生徒自身が正確性を見極める能力の獲得を誘導するよう配慮した。特に、プログラミングにおいてはコードの正確性や実行効率の検証方法が確立されているため、それらの手法を生成AIのレスポンスとして引き出し、生徒自身による検証を誘導した。 【学習アクティビティ分析】生徒と生成AIとの対話におけるプログラミングコードを抜きだし、構文解析器によるトークン化によってコードの変化を追跡し、生徒のコーディングの活発度を評価する分析手法の開発に取り組んだ。特に、レスポンスの正確性を検証する行動の評価手法の検討を進めている。さらに、プログラミングコード以外の自然言語部分についても、プログラミングコードと同様に自然言語解析器によってトークン化した上で、教師による提示資料、生徒のプロンプト、生成AIのレスポンスにおける類似度を追跡し、生徒の関心の推移を追跡できる分析システムの構築を進めている。
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