本研究は,大学生が自ら学修する意思を持つための動機付けを目的とした教育方法の創出を目的とする。建築施工学と医療工学の学問的なアプローチを融合させ,VRによる仮想演習と,建設現場を模擬した施工演習の双方を駆使したハイブリッドな体験型教材を開発した。 その結果,VR建設現場シミュレータによって労働災害を仮想体験することで,建設現場の安全教育が深まることがわかった。また,VR演習と実技演習の釘打ちを比較したところ,作業能率分析では両者の差異を見出すことができなかったが,生理的指標を導入することで,作業への集中度や緊張のない作業の状況といった傾向を把握することができた。
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