ゲーム、ネットなどの特定の行動にのめり込んでしまう行動嗜癖に対する治療法の開発が求められている。しかし、嗜癖の病態メカニズムには不明な点が多い。本研究では、マウスの執拗なランニングホイール(RW)回転行動に着目し、独自の動物モデル実験系を構築した。マウスが鼻先を穴に一定回数挿入するとRWのブレーキが解除され、RWを回転させることができる課題を構築し、鼻先挿入回数からRWへの欲求を評価した。その結果、側坐核でのドパミンD1、D2受容体およびセロトニン5-HT2C受容体を介した神経伝達、および、側坐核神経活動の減少がRWへの欲求に重要であることが明らかとなった。
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