研究課題/領域番号 |
21K18550
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
下山 真衣 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (00609620)
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研究分担者 |
岩佐 和典 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 准教授 (00610031)
本田 秀夫 信州大学, 医学部, 教授(特定雇用) (20521298)
佐藤 久美 郡山女子大学, 家政学部, 講師 (90915307)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | メンタルヘルスの不調 / 感情 / 覚醒水準 / QOL / well-being |
研究実績の概要 |
(研究計画) 今年度は、思春期・青年期における知的障害のある若者が自身のメンタルヘルスの自己評価を行える質問紙の開発として、研究1:表情のイラストを用いた質問紙と、研究2:写真が添えられた文章による質問紙の開発を実施した。 (研究実績) 研究1:表情のイラストを用いた質問紙においては、快ー不快のような2択の方法もしくは複数の感情を選択する質問項目、覚醒水準の指標含めた質問項目についてイラスト、文字を用いて質問紙を作成した。知的障害特別支援学校に通う生徒を対象に予備調査を実施し、ユーザビリティやアクセシビリティの評価を行った。いくつか感情の表現について言葉づかいがわかりやすいもの、またわかりにくものが判明し、今後大規模な調査を実施する場合にさらにユーザビリティを高めるための検討材料が見出された。 研究2:メンタルヘルスやQOL、well-beingについて自己記入できる質問紙を作成し、知的障害特別支援学校に通う生徒を対象に予備調査を実施し、ユーザビリティやアクセシビリティの評価を行った。結果として、生徒たちにとってわかりにくい写真、わかりにくい文章表現について修正を行った。回答の選択肢は「はい」「いいえ」「ときどき」の3択もしくは「はい」「いいえ」の2択にしたが、答えることは可能であった。 研究1、2の結果からさらに人数を増やして調査を実施することで、デジタルツールの開発に寄与するデータが得られることが予想され、来年度の研究を推進するための必要なデータが収集できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では知的障害特別支援学校に赴き、対面にて質問紙調査の予備調査を実施する予定であった。しかしながら、新型コロナウイルスの影響があり、研究1および研究2の調査について対面で実施を行う時期が遅れてしまった。そのため、デジタル上の開発の進捗状況に遅れが出ている。
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今後の研究の推進方策 |
研究1および研究2について人数を増やして本調査を実施し、その信頼性や妥当性、ユーザビリティやアクセシビリティについてデータ収集を行う。またその情報から質問項目やイラストなどの構成に修正を行い、デジタルツールの開発を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響によって、対面で実施を予定していた質問紙に対する面接調査の実施が遅れてしまった。そのためデジタルツールの開発も遅延しており、今年度に開発費用が使用できなかったため、次年度使用額が生じてしまった。次年度については、質問紙の本調査を実施し、ユーザビリティとアクセシビリティについて改善し、デジタルツールの開発ができるよう計画していく。
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