本研究は,事前に取得した安静時脳機能データからコミュニケーション時の相性を予測する方法を確立し,その背景にある脳内メカニズムを明らかにすることを目的としている。昨年度は,会話課題と脳機能画像計測を併用した実験を実施した。具体的には,約70名が本研究に参加し、各々の参加者は機能的磁気共鳴画像法(fMRI)による安静時脳活動の計測を実施した。後日、全ての参加者が一同に会し、他の参加者それぞれと3分間の会話を繰り返し行っていく課題を行った。すでに大部分のデータ整理は完了し、論文執筆へ向けてデータ解析を進めている。協力課題については,Nintendo Switchのソフト「オーバークック2」の2ステージを選定し,その利用可能性について実験を行なった。友人と他人で同様のステージをプレイし,その成績を比較したところ,より円滑なコミュニケーションが行える友人同士の方が成績が高くなったことから,協力課題としての妥当性が示された。
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