研究実績の概要 |
これまでの研究で、自由U(1)実解析的作用あるいは特殊半自由U(1)実解析的作用をもつ実解析的多様体に対し、実解析的バーコフ切断を構成し、実解析的微分同相群の恒等写像成分の群としての完全性を示していた。半自由U(1)作用は、分数周期の軌道をもたないものであり、固定点の標準形は(u,...,u,1,...,1)のように表されるが、今年度の研究で、半自由U(1)実解析的作用で固定点の標準形が(u,1,...,1)となるものについて、実解析的バーコフ切断を構成し、実解析的微分同相群の恒等写像成分の群としての完全性を示した。ここで扱ったU(1)作用は上に述べたものを含み、これまでの結果の一般化になっている。これのために実解析作用のブローアップについて研究しその結果を用いた。これらの結果を論文にまとめ始めたところである。いくつかのU(1)作用の具体例について、分数周期の軌道をもつものに対し、実解析的多重バーコフ切断を構成した。また複素射影空間などでバーコフ切断の計算を進めた。計算がうまくいく場合は、複素解析的な条件を用いていることが多いことを観察できている。これについては今後の研究していく。この計算にはPCを購入し活用した。研究室に電子黒板型情報端末を設置し、研究者と連絡を取り情報交換に努めた。関係する図書を購入し関係する結果の概要を把握した。研究事務補佐のため2週間に1日事務補佐員を雇用し、物品購入などをスムースに進めることができた。
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