| 研究課題/領域番号 |
21K18582
|
|---|
| 研究機関 | 東北大学 |
|---|
研究代表者 |
猪奥 倫左 東北大学, 理学研究科, 准教授 (50624607)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
| キーワード | 非線形スケール変換 / q-対数関数 |
|---|
| 研究実績の概要 |
オイラー型関係式を得るための状況証拠を探るべく，臨界型関数不等式を劣臨界の連続極限として導出する研究を行った．具体的には，Trudinger--Moser不等式を連続極限として持つ汎関数としてq-指数関数を選び，それに伴う劣臨界不等式が関数不等式としてTrudinger--Moser不等式に収束すること，および劣臨界集中レベルが臨界集中レベルに収束することを証明した．得られた結果は専門欧文雑誌に投稿中である．
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
オイラー型関係式には辿り着いていないが，q指数関数が臨界関数不等式と強く関連していることを示す結果を得た．ある1次元関数不等式の最良定数を達成する関数としてq三角関数が現れることから，関数不等式に対する知見はオイラー型関係式を得るために重要な状況証拠となり得る．
|
| 今後の研究の推進方策 |
これまでには集中レベルの収束を考察したが，q指数関数とq三角関数をつなぎ合わるには最良定数の収束性に対する知見が重要と思われる．今後はオイラー型関係式の直接的探求に加えて，最良定数の連続性についても考察していく．
|
| 次年度使用額が生じた理由 |
出張を伴う対面式の研究打ち合わせを複数回実施する予定であったが，感染症の状況を鑑みてオンラインでの研究打ち合わせが中心となったため，次年度への繰り越し金が発生した．来年度以降，状況を見て対面式で合宿形式の研究打ち合わせを実施して密に議論を重ねることで，研究を推進する．
|
