研究成果の概要 |
本研究では微分という概念が適用できない複雑な空間上で解析学を展開するための基礎としての(1, p)-Sobolev空間とp-energyの構成を、空間を離散的なグラフの列で近似し、そのグラフの上のp-energyのスケーリング極限を考えるという発想の元に行った。そして、適切なスケーリング定数が存在するための条件としてp-conductive homogeneityという概念を提唱し、この性質の元で空間上に (1, p)-Sobolev空間とp-energyに相当する物が構成できることを示した。とくにp=2の場合には空間上に自然な拡散過程を構成することに成功した。
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