研究課題/領域番号 |
21K18606
|
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
美藤 正樹 九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (60315108)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
キーワード | 超伝導量子干渉素子 |
研究実績の概要 |
本研究課題では、超伝導量子干渉素子(Superconducting Quantum Interference Device; SQUID)を用い、液体窒素温度から室温の温度域をカバーする「高圧力実験仕様の磁気測定システム」の開発を目指している。そのためには、SQUIDを用いて、磁束の変化を電圧の変化に変換するシステムの構築が必須であり、液体窒素中で駆動するSQUIDの立ち上げが重要な技術要素になる。令和4年度に実施した項目は以下の通りである。 ・令和3年度の終盤にSUSTEC製の高温超伝導体製SQUIDを導入した。そのSQUIDを動かすために、マグニコン社製DC-SQUID用フィードバックエレクトロニクスを導入した。 ・コイル振動型磁束計ではコイルを100Hzレベルの振動数で振動させるため、100Hz以上での周波数帯域で磁束を効果的に検出するコイル仕様を計算し、銅製のそれらコイルを試作した。 ・SUSTEC製高温超伝導体製SQUIDとマグニコン社製DC-SQUID用フィードバックと試作した銅製コイルを用いて、周波数を変数とした磁気信号検出特性を観測した。 ・上記のシステムにコイル駆動系を融合するクライオスタットの設計を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
SQUIDのフィードバックシステムの購入と試運転は無事終わり、検出コイルの素材とインダクタンスの検討と検出コイルの試作、ならびに磁気信号検出の周波数特性を実験的に得るところまでは進んだ。しかし、クライオスタットの完成段階にまで至っていない。
|
今後の研究の推進方策 |
コイル駆動系と融合できるクライオスタットを製作し、高圧実験との融合にまで発展できるようにクライオスタットを改造する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
クライオスタットの設計が最終段階に至っておらず、クライオスタットの製作費を翌年度に繰り越し、最終年度の予算と合算して目的とするクライオスタットを完成させる。
|