金属は鉄とし、水素の系を行う前段階として炭素とし、鉄内部の炭素の拡散現象を解析するシミュレータを構築した。鉄原子の原子間ポテンシャルとしてはEAMポテンシャルを用い、炭素はBecquart & Mayerポテンシャルで表現した。この系の炭素の輸送に関するエネルギー障壁を計算したところ、量子化学計算の結果とほぼ一致し、分子間ポテンシャルの妥当性が示された。この系を用いて温度をパラメータとして炭素の拡散係数を計算したところ、拡散係数から計算されたエネルギー障壁が量子化学計算で計算された値よりも低めに出ることが確認されたが、その原因の解明には至らなかった。
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