塗布・コーティングで用いられる試料の多くは濃厚粒子分散系であり分散粒子(固体粒子・油滴など)の大きさはサブミクロンから数十ミクロン程度である.粒子間相互作用やクラスター構造の強度など微視的な力学特性を知るには局所的にこれらの粒子に変移を与えて応答を調べる必要があるが近年開発されつつあるAFMを用いた手法では粒子が大きすぎて対応出来なかった.本研究で開発した球状ナノインデンテーション試験とJKR理論の適用によりこれらの試料の新たな特性を見いだすことが可能となった.これにより,新たなナノ・レオメトリー手法として期待できる手法であることを実証した.
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