磁性体の1次磁気相転移に伴う強磁性相-非磁性相の瞬間的な磁化(磁束)変化を利用した熱誘起型電磁誘導発電を目的として、原子濃度比が1:1のFe-Rh合金を作製し、5×7.4×2.5mmに切り出した試料に1100~1200℃、24時間の熱処理を施し評価用試料を得た。磁化の温度変化の測定結果より、試料は不規則相(fcc)を含んでおり緩慢な磁化変化であった。これより合金作製時の両元素の偏析が推察される。またこれらの試料を用いて、100℃程度の加熱状態から液体窒素を吹きかけて急速冷却することで、冷却時の相転移による磁化変化に伴う誘導起電力の発生が可能か試みたが、明確な誘導起電力は確認できなかった。
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