本課題は,地震発生時に各地の揺れ(地震動)をリアルタイム予測する深層学習モデルを構成するものである.地震計位置で取得されたデータから地震動を推定することが目的である.実際のデータに基づいて様々なモデルを検討したが,実地震データに含まれる情報が十分でないため,地震動の位相特性までを再現するには至らなかった.このため,データ不足を補うため物理法則である弾性波動方程式をPINNsの枠組みで与えることで改善を図った.結果として,震源近傍においても時刻歴データを適切に再現することができた.一方,PINNsは計算コストの問題でリアルタイム性に乏しく,この解決が課題である.
|