様々な電子デバイスの高性能化、安全性の向上、省エネルギー化の達成には、それらを駆動し制御する根幹を支える抵抗器の高精度化が不可欠である。本研究では、材料の相制御及び相界面制御を通して、材料が元来持っている温度変化に伴って生じる電気抵抗の変化(温度係数:TCR)という性質を示さない常識を打ち破る材料創成を試みた。その結果、相変化型カルコゲナイド薄膜の半導体結晶と金属結晶の分率を制御することで極めて低いTCRを実現できることが分かった。更に、Fe-Cr-Al-Co合金において、不規則A2+規則B2二相分離組織により高比抵抗かつ低TCRを達成可能であることが分かった。
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