研究課題
ダイヤモンド格子中のNVセンターをはじめとする単一光子源は、量子コンピューティングや超高感度磁気センサーへの応用が期待されており、世界各国で国家プロジェクトが走っている状況である。その一方でその形成方法は既存の半導体に使われてきた技術で行われており、方法としては特に目新しいものはない。本研究では,ナノダイヤモンド膜中への単一光子源の形成のための新たな物理的手法を創成することを目的として研究を行っている。同軸型アークプラズマ堆積(CAPD)法によりNドープナノダイヤモンド膜の堆積を行い、生成膜のNVセンター形成をPL測定に加えて、共焦点レーザー走査型蛍光顕微鏡によりその形成分布を評価した。膜作製時のプロセスの最適化により膜一面に渡ってNVセンターの発光が得られるようになった。共焦点顕微鏡、フォトルミネッセンス、ODMR法を用いて評価した。これらの測定に加え、ダイヤモンド基板上に成膜した NCD 薄膜に電子ビーム照射を行い、NV センター形成を行った。さらに可視/紫外RAMAN分光装置を用いて、NDC膜内のナノダイヤモンドの存在を評価した。CAPD法で形成されるナノダイヤモンド膜はアモルファスカーボンを含有するためにその影響を極めて大きく受けていることが示唆された。アモルファスカーボンの極限までの低減と、ナノダイヤモンド結晶の高品質化が必要である。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)
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