メタンは天然ガスの主成分であり、石油よりもエネルギー当たりのCO2排出量が少ないので、資源としての潜在的な価値は高い。メタンを部分酸化すればメタノールなどの有価物になる。しかし、メタンのC-H結合は非常に強固であり、メタンを酸化できる条件では、欲しい生成物の方が一般に分解が速く、効率的な部分酸化は達成されていない。本研究では、広く検討されてきた酸素分子の活性化ではなく、メタンのC-H結合を活性化するという観点から触媒開発を行い、部分酸化に有効なレニウム触媒を見出した。これは、これからのメタン部分酸化法の開発に貢献するものであり、将来的には二酸化炭素排出量の削減に寄与できると期待している。
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