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2021 年度 実施状況報告書

MW照射によるアンモニアと酸素からの瞬時水素製造プロセスの創出とオペランド解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K18847
研究機関名古屋大学

研究代表者

永岡 勝俊  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (90381029)

研究分担者 佐藤 勝俊  名古屋大学, 工学研究科, 特任准教授 (30586607)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
キーワードアンモニア / 水素製造 / マイクロ波 / 瞬時起動
研究実績の概要

マイクロ波(MW)を数秒照射するだけで、アンモニアと酸素からの水素製造(NH3 + 0.25O2 → 0.5N2 + H2 + 0.5H2O)を瞬時に起動し、以降は無加熱で水素を生成し続ける利便性に優れた触媒プロセスを開発することを目的としている。特に、MW照射下での触媒の挙動を詳細に解析することで、短時間のMW照射で反応を起動できる触媒組成・構造を明らかにし、触媒の設計指針の獲得につなげることが狙いである。本年度の検討では、以下の成果を得た。
A. MW照射による水素製造の起動実験での触媒挙動の検討
MWを触媒に照射しながら、照射時間、触媒層の温度(IRサーモグラフィー)、アンモニアと酸素の消費速度、水素生成速度をMSによって連続的に測定し、起動時の触媒挙動を詳細に検討した。その結果、種々の貴金属貴金属触媒はもちろんのこと、種々の貴金属触媒でもアンモニア酸化分解の瞬時起動が可能であることが分かった。事のき、放射温度計を用いることで、触媒層の温度が速やかに上昇することが明らかとなった。さらに起動後にMWの照射を止めたが、触媒によっては、その後も酸化による発熱を利用することで、無加熱でも反応が継続することが分かった。なお、定常運転時のアンモニア転化率や水素生成速度は金属の種類により大きく異なっていた。特に、アンモニア分解で高い水素製造能を示すことが知られている金属では、大きな水素製造速度が得られた。さらに、それぞれの触媒について、MWの出力を変化させると、反応の起動時間が大きく変化することも分かった。いずれにせよ、小さな出力であっても1min以内の起動が可能であることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画書に記載した通りの実験を行い、予定通り研究が進捗したため、順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策
研究計画書に記載した通り、以下の事項について検討する。
A. MW照射による水素製造の起動実験での触媒挙動の検討
B. MW照射下での触媒挙動の解明
C. Dispersive XAFSによるMW加熱中の活性金属の温度測定

次年度使用額が生じた理由

MW照射モジュールを他の予算で購入できたため,またコロナ禍で出張ができなかったため,残額が生じました.
今年度,物品費や消耗品費として計画的に使用させていただきます.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [学会発表] グリーン水素の利用に向けたアンモニア合成・分解触媒の開発2021

    • 著者名/発表者名
      永岡勝俊
    • 学会等名
      石油学会東海支部 第10回東海支部講演会
    • 招待講演
  • [学会発表] Carbon-free H2 generation from NH3 triggered at atmospheric temperature using oxide supported ruthenium catalyst2021

    • 著者名/発表者名
      Katsutoshi Nagaoka
    • 学会等名
      2021 International Chemical Congress of Pacific Basin Societies
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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