研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究の目的達成するために、絶縁フェリー磁性単結晶薄膜並びにその上のグラフェン薄膜の形成, 周期化縞状磁区構造,並びにグラフェン薄膜中のスピン軌道相互作用に関して系統的に検討した。正方晶系フェライト薄膜にCo添加による、波長1100 nm以上の赤外線では、99%以上の透過率を得られた。Coの添加による保磁力、飽和磁化の大幅な改善を確認できた。X線回折から、(00l)配向したグラフェン薄膜の形成を確認できた。ラマンスペクトルよりグラフェンの2D、Gシフトを確認できた。
Spintronics
理論上、グラフェンはディラックコーンと呼ばれるバンド構造が存在し、ディラックコーンの頂点における電子は、位置と運動量がある点に決定されるという、ハイゼンベルグの不確定性原理に相反してしまう状態になる。しかしながら相対論効果では、位置幅と運動量幅を大きくすることで不確定性原理の相反を回避しようとし、そのため電子の速度が急激に大きくなる。本研究はマグノンの電子移動度への影響に着目し、新しい学術原理の発見に役立つ研究である。