半導体において転位は避けるべき欠陥として考えられている。しかしながら、我々の研究グループでは、転位のような欠陥がもたらすの物性を、逆転の発想で応用する方法を検討している。転位の特異なナノ構造を利用すれば、希少な元素を添加することなく、材料機能を発現させることも可能である。このように、従来悪いものと思われていたものを利用するという発想の転換を図り、希少元素を利用しない材料開発を実現するための基礎的研究を行っている。本研究では、半導体の転位の機能を実際に評価する手法を考え、実施した。10年20年先に先駆的と見られることを目指した研究と考えている。
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