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2022 年度 研究成果報告書

スピン偏極STMによるキラル分子巨大スピンフィルター効果の微視的起源の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 21K18888
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分29:応用物理物性およびその関連分野
研究機関東北大学

研究代表者

岡 博文  東北大学, 材料科学高等研究所, 助教 (70374600)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
キーワードスピン偏極STM / キラル分子 / キラティ誘起スピン偏極
研究成果の概要

近年、キラティ誘起スピン偏極というキラリティに由来する巨大なスピンフィルター効果が注目を集めている。しかしながら、何故そのような効果が起きるのかという微視的なメカニズムに関しては未解明な部分が多い。そこで本研究は、原子分解能とスピン分解能を有するスピン偏極STMを用いて、キラル分子・システインのスピンフィルター効果について1分子レベルで検証した。Au(110)基板上に鏡像異性体であるD-システインとL-システインそれぞれのダイマー構造を形成し、スピン偏極STM測定によりスピンフィルター効果について調べたところ、システインを通ってきた電子がスピン偏極しているという有意な結果は得られなかった。

自由記述の分野

表面電子物性

研究成果の学術的意義や社会的意義

キラル分子・システインでは有意なスピンフィルター効果は得られなかった。ごく最近の研究では、分子のスピンフィルター効果には分子の「キラリティ」だけでなく「螺旋性」も重要であることが示唆されており、システインは平面的な分子で螺旋性を示さないことから、上記のような結果が得られたと考えられる。本研究により、キラティ誘起スピン偏極という興味深い現象の微視的なメカニズムについて新たな知見を得ることができた。

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公開日: 2024-01-30  

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