研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、シアノ金属錯体 [MnN(CN)4]2- を基盤とした極性骨格中をプロトン伝導する新奇の極性材料開発を行い、強誘電性とプロトン伝導特性が強く相関した機能性を見出した。結晶の分極発現に伝導種であるプロトンが寄与することで、従来の極性材料の約1000倍にも匹敵する分極値をもつ強誘電材料開発につながった。また、水蒸気に応答して空間反転対称性が破れる独特の構造特性も明らかとした。
錯体化学
これまで両立しないと考えられていたイオン伝導性と強誘電特性が相関することで、イオン整流特性に基づく巨大分極現象が生じることを発見した。更なる開発が望まれている極性材料に、イオン伝導を用いる全く新しい設計指針を示した。