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2022 年度 研究成果報告書

反応分子の本質的性質を明らかにする多パルス超高速分光の開発と応用

研究課題

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研究課題/領域番号 21K18943
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

田原 太平  国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (60217164)

研究分担者 松崎 維信  国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 研究員 (70830165)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
キーワード超高速分光 / フェムト秒 / 反応ダイナミクス / 構造不均一性 / 非調和性
研究成果の概要

ポンプ光とプローブ光を用いる従来の時間分解分光測定を超え、これに「変化を与える」パルスを加えた超高速“アクション”分光の実現に挑戦した。まず、新たに開発した過渡二次元電子分光を水和電子に対して実行した。その結果、励起直後に不均一性を示すスペクトルの穴が明確に観測された。これは水和電子の電子吸収の不均一広がりを初めて実験的に検出したものであり、その消失の観測により水和電子の構造揺らぎの時間スケールが明らかになった。また5次時間領域ラマン分光をミオグロビンおよびCO結合型ミオグロビンに対して実験を行い2次元スペクトルが得られたが、S/Nが低いためさらなる検討が必要であることがわかった。

自由記述の分野

物理化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で挑戦した2つの超高速分光は、いずれも世界に先駆けて我々が実現したものであり、またそこから得ることができる分子の構造不均一性と非調和性の知見は、極めて本質的でありながら未だにほとんど理解されていない。それを実行し、特に、長い間謎とされていた水和電子の不均一性の存在に対して明確な実験的な証拠を得たことには極めて高い学術的意義がある。一般に分光計測は、理学と工学、基礎研究と応用研究の違いを問わず大変広く用いられており、広範な科学・技術の基盤になっている。本研究で行った研究はその最先端をさらに進めるもので、分光計測の新しい可能性を拓くものであると言える。

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公開日: 2024-01-30  

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