強い抗真菌活性を有する天然物アンフィジノール3(AM3)をリード化合物とした新規抗真菌剤の開発を目的として,人工アナログ分子の設計・合成・生物活性評価を行った。ポリオール部分とビスTHP環部を鈴木-宮浦カップリング反応により,さらにポリエン部分をJulia-Kocienskiオレフィン化反応によって連結し,様々な類縁体を収束的に合成した。その結果,ビスTHP環部の立体化学は抗真菌活性発現において厳密に認識されていることが分かった。また,ポリオール部分の長さに関してはC1-C20まで削減可能であり,ポリエン部分に関しては,末端の構造のわずかな違いが抗真菌活性に影響を与えることが明らかとなった。
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