炭素の二次元高分子であるナノグラフェンのエッジを用いた高分子合成を含む化学反応への活用を目指した。グラフェンのエッジ部分に反応活性部位をもつ有機置換基を導入し、触媒存在下での反応を検討した。その結果、一部反応が進行したことが示唆される成果が得られたが、完全な高分子構造の構築には至らなかった。そこで,条件の最適化を検討する前に,エッジ部分での有機置換基同士の相互作用を検討した。これは反応活性部位を有する有機置換基の最適な距離を明らかにするためである。検討の結果,その距離が10Å以内にあることを確認することができた。そこで,この成果を基盤とし,反応活性部位を有する有機置換基の再設計を行っている。
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