我々は、連続ハイブリダイゼーションによって集合体を形成する配列を持つ1対の化学合成ヘアピン型核酸を作成した。試験管内実験でこの核酸対がmiRNAを起点にして集合体を形成することを確認した。核酸対を細胞導入剤とともにHeLa細胞に加えると細胞質でmiRNAを起点にして集合体を形成した。核酸の蛍光標識のFRETの蛍光顕微鏡観察によって観察を行った結果、細胞質内で相分離を引き起こして液滴状顆粒を形成していた。さらに、FACSで解析すると、標的のmiR-21を過剰発現した細胞でFRET由来の強い蛍光が現れたのに対し、miR-21の発現量が小さい細胞ではFRET由来の蛍光が弱かった。
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