m6Aが発生やガン化、体内時計、ウイルス感染などに関わることが最近報告され、その生物学的重要性と創薬標的としての可能性が高まりつつある。一方、m6A研究の手段は、酵素阻害剤の利用、酵素の発現抑制、過剰発現に限られ、個々のサイトのメチル化状態を制御する方法がなかった。RNAメチル化の役割はスプライシング、安定性、翻訳、mRNA輸送と多岐にわたるため、標的選択的に適切なタイミングでRNAメチル化状態を制御する方法論の構築は、様々な生命現象の解明やエピトランスクリプトームを標的とする創薬研究の飛躍的な進展につながることが期待される。
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