ハンチントン病は、CAGリピートの異常伸長により脳線条体の神経細胞が欠落する難治性疾患である。申請者の所属する研究室ではCAGリピート結合低分子(NA)をハンチントン病モデルマウスの脳線条体へ直接投与することによりCAGリピートが短縮することを見出した。NAは、血中からの脳内移行が制限されているため、NAの投与は脳線条体への直接投与という侵襲的な投与法に限られている。本研究では、組織透明化3次元イメージングによりNA誘導体の脳内動態を解析する技術を活用し、NA誘導体を非侵襲的に脳内へと送達する経鼻投与の薬物送達経路を調べることにより経鼻投与後の脳内動態を明らかにした。
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