本研究は、膜タンパク質のプロテインノックダウン技術の開発を目的とした。マイルストンとして、適切な膜貫通部およびクラスリン認識部の開発がある。膜貫通部として酸性pH応答性ペプチドに注目した。既存のペプチド(pHLIP)はバクテリア由来であり、抗原性が危惧される。そこで、ヒト由来のプロテオームから探索した。pHLIPの特徴を列挙してこれらを必要条件として、全膜貫通タンパク質の膜貫通領域を候補として(10万種以上)探索したところ、20種類程度が条件を満たした。このうち4つペプチドについて評価し、そのうち1つがpHLIPと同等の細胞集積能を示した。今後、クラスリン認識部を開発して、技術の実現を目指す。
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