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2023 年度 研究成果報告書

毒性生産物への高耐性化を基盤とした重要香料バニリンの発酵高生産菌の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 21K19100
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分38:農芸化学およびその関連分野
研究機関公益財団法人地球環境産業技術研究機構

研究代表者

小暮 高久  公益財団法人地球環境産業技術研究機構, その他部局等, 主任研究員 (80422244)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワードバニリン / コリネ型細菌 / フェルラ酸 / 耐性機構 / 発酵生産 / 耐性遺伝子 / 応答機構
研究成果の概要

コリネ型細菌において見出したバニリン高耐性化関連遺伝子の機能解析を通じて、本菌におけるバニリンの細胞毒性の作用機作として、翻訳阻害と酸化ストレスが関係している可能性を示した。また、バニリン応答遺伝子に関するトランスクリプトーム解析の結果、酸化ストレス応答、呼吸鎖機能、グリコーゲン代謝、分子シャペロン、及び多種の転写制御因子がバニリンに対する生理応答に関与している可能性を示した。さらに、フェルラ酸を原料としてバニリンを生産可能な菌株を異種遺伝子導入と代謝改変により構築するとともに、二段階菌体反応プロセスを適用することにより、フェルラ酸から高濃度のバニリン生産を達成した。

自由記述の分野

応用微生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

バニリンが微生物にもたらす細胞毒性の作用機作やバニリンに対する生理応答機構の解明は、バニリンの生産物毒性を回避可能な発酵生産菌株を創出するための重要課題である。本研究では、コリネ型細菌におけるバニリン毒性の作用機作として翻訳阻害と酸化ストレスが関与する可能性を新たに見出すとともに、遺伝子改変の組合せにより耐性がさらに向上した菌株の育種を達成した。また、フェルラ酸を原料とするバニリン生産菌株を育種するとともに、菌体反応プロセスの検討により高濃度のバニリン生産を達成した。これらの研究成果は、微生物の毒性物質に対する応答機構の解明とバニリンの発酵生産法の確立につながる重要な成果と考えられる。

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公開日: 2025-01-30  

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