本研究では,病害虫被害や生理障害に対する超早期防除対策が可能になる,情報表示ディスプレイ化した葉を有するGMバイオセンサー植物の開発を目的とした.研究の結果,モデル植物のタバコ遺伝子組換え個体において,UV,葉への過剰水分,葉の切断,コナジラミ(害虫)の接触などのストレス処理後に,アントシアニン色素により葉が赤色化する遺伝子の組み合わせを見出した.すなわち,シロイヌナズナ由来AtDJ-1遺伝子(抗酸化タンパク質)のプロモーター用い,転写活性化因子VP16およびアントシアニン生合成経路の転写促進遺伝子(Atpap1)を制御した場合に,葉の赤色化が誘導された.
|