研究課題
本年度は、太古のフラビウイルスの遺伝子を復元するため、以下のようにネッタイシマカ(Aedes aegypti)のゲノム配列から、フラビウイルス様EVE検出し、さらに検出したEVEから比較的長いORFの網羅的検出を行った。はじめに、昨年度までの結果を総合し、tBLASTnを用いてEVEの検索を行った。既知のフラビウイルス属ウイルスのアミノ酸配列をクエリーとし、染色体レベルで解明されているネッタイシマカのゲノム配列(AaegL5.0およびCU_AaegROCK_1.0)に対して、tBLASTn検索を行い、ヒットした配列をEVE候補とした。本来は1つのEVE由来の配列と考えられるが、tBLASTnにおいて断片的にヒットしたEVE候補配列については統合し、統合後のEVE候補配列を用いた。その後、EVE候補配列から100コドン以上からなるORFを網羅的に抽出した。抽出したORFをクエリーとし、フラビウイルス属ウイルスの配列に対してBLASTxを行い、ORFの中でフラビウイルス様EVEに配列類似性を示すものを抽出した。最終的に、手作業にて比較的長いORFを持つフラビウイルス様EVEを抽出した。比較的長いORFを持つフラビウイルス様EVEとして、AaegL5.0では8つの、CU_AaegROCK_1.0では18個のEVEを抽出した。さらに抽出された比較的長いORFを保存するEVEから太古のフラビウイルス遺伝子と考えられる配列を選択し、人工的に合成を行った。このフラビウイルス様遺伝子をシマカの細胞に過剰発現させ、細胞変性効果などを評価した。
すべて 2024 2023 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)
Virology
巻: 591 ページ: 109982~109982
10.1016/j.virol.2024.109982
Royal Society Open Science
巻: 11 ページ: N/A
10.1098/rsos.231373