本研究の成果は、ターミネーターが導入遺伝子の発現に及ぼす影響の解明の一助となったと考えられる。また、構築した導入遺伝子の高発現システムを用いることにより、バイオ燃料やワクチンや抗体などの有用物質の大量生産が期待される。さらに、高発現システムを国内外で知的財産化することにより、バイオ産業の振興や国際競争力の向上が期待される。また、珪藻によるこれらの有用物質生産の際には、光合成による炭酸ガス固定を伴うことから、地球温暖化防止効果が期待され、国連が掲げるSDGsのうち、「7.エネルギーをクリーンに」と「13.気候変動に具体的な対策を講じること」の2つのチャレンジに貢献するものと考えられる。
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