研究課題/領域番号 |
21K19173
|
研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
関根 久子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中日本農業研究センター, 上級研究員 (80455302)
|
研究分担者 |
實友 玲奈 帯広畜産大学, その他部局等, 准教授 (20716378)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
キーワード | バレイショ / 種イモ / F1種子 / 畑作経営 |
研究実績の概要 |
今年度は、国内のバレイショ生産および種イモの供給に関わる関係機関で聞き取り調査を実施した。 具体的には、農研機構北海道農業研究センターでバレイショ育種の現状について聞き取った。近年発生したジャガイモシロシストセンチュウの抵抗性品種の開発が最も重要視されていた。種イモの増殖については、農研機構種苗管理センターで聞き取り調査を行った。ここでは、人員の制約から増殖する品種の縮小などが進んでいることが問題点として指摘された。種イモについては流通するために国の検査を受ける必要があるが、この検査を実施する農林水産省消費・安全局植物防疫課および農林水産省横浜植物防疫所において、種イモの検査方法や実績について聞き取った。 バレイショの生産および種イモの供給については、国全体の状況を農林水産省農産局地域作物課で、国内の主産地である北海道の状況を北海道農政部およびホクレン農業協同組合連合会で、十勝地域の状況を十勝農業協同組合連合会および十勝管内の農協で聞き取りした。十勝地域については、計画的な種イモ栽培が行われており、比較的安定的に種イモが供給されていた。しかしながら北海道全体では、種イモが不足する管内もあり、十分なバレイショ生産が行われていない地域もあった。 さらに、バレイショを原料とする商品を製造するカルビーポテト株式会社でも聞き取り調査を実施した。カルビーポテトでは、生産者からバレイショを買うだけでなく、生産者へ加工に適した品種の提供、収穫期の機械の提供なども行っていて、バレイショの安定供給に積極的に関わっていた。 本研究では、種イモ体系の問題を解決する新しい体系としてF1種子体系の構築と普及を目指すが、どの組織においても選択肢のひとつとして期待する意見が聞かれた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
北海道で、種イモの流通に関わる機関で調査を実施中に、新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置が北海道に適用されることになり、調査日程を短縮せざるを得なかった。また、所属機関で海外出張が原則禁止となっているため、予定していた海外調査が実施できなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
バレイショ生産に関する国内外の調査を実施する。ただし、COVID-19の影響で国内・海外調査が行えない場合は、文献やインターネットを用いて情報を収集し、調査が可能となったらすぐに行えるよう準備を進める。
|
次年度使用額が生じた理由 |
北海道で、種イモの流通に関わる機関で調査を実施中に、新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置が北海道に適用されることになり、調査日程を短縮せざるを得なかった。また、所属機関で海外出張が原則禁止となっているため、予定していた海外調査が実施できなかった。次年度では、国内調査を継続するとともに、海外調査も実施する。
|