現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
懸案であった培養法の確立ができず、研究の進捗に大きな進展は見られなかった。 使用したサンプルからDNAを抽出し、rDNAの内部転写スペーサー領域(ITS1とITS2)および5.8S RNA配列を用いて、種の同定を行った。その結果、集団行動を示したサンプルから抽出したDNAは例外なく、文献1で同定されたVorticella sp 11とほぼ完全な相同性を有していたので、本種を暫定的にVorticella sp 11 sanと名付けることにする。文献1によると、Vorticella sp 11はITS2の系統樹ではsubclade 1に属し、Vorticella fuscaの近縁種と分類され、ITS1-5.8S-ITS2による系統樹ではsubclade 2の基幹に位置する。Vorticella sp 11及びVorticella fuscaに関して、本研究対象のVorticella sp 11 sanと関連する生態あるいは行動様式の報告はない。 文献1 Sun P, Clamp JC, Xu D, Huang B, Shin MK, Turner F. 2013. An ITS based phylogenetic framework for the genus Vorticella: finding the molecular and morphological gaps in a taxonomically difficult group. Proc R Soc B 280: 20131177.
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