研究課題
産は人類永遠の願いであり,難産は人類永遠の悩みだ.近代医学が十分に発達する以前の1900年の日本では妊産婦10万人中397人が死亡し,こんにちでも10万人中4人が子宮内大量出血などで死亡する(2018年度厚生労働省人口統計).難産を原因とする胎児の分娩中死亡も0.5%の割合で発生するとされ,ヒトにとって出産は母子ともに命懸けの生活史イベントといえる.本研究課題はコウモリ類をモデルとして哺乳類における安産を可能にする形態学的基盤を明らかにし,本課題を端緒として「出産の進化形態学」を起創することを目指した.コンピューター上で骨盤,筋,靭帯,生殖器を再構築し,種間比較と雌雄の性差比較を行ってコウモリ類のメスに共通する質的・量的・幾何的形質を抽出するとともに,非妊娠時~各妊娠ステージにかけてRLN1 ,MMP,FIB5,LOXL1の発現量がどの部位で変動するのか定量的にその動態を明らかにした.
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 9件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 5件)
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