• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 研究成果報告書

「ミクログリア記憶」の操作法開発と応用

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 21K19309
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分46:神経科学およびその関連分野
研究機関山梨大学

研究代表者

小泉 修一  山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10280752)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
キーワードミクログリア / 記憶 / 自然免疫細胞 / 脳卒中
研究成果の概要

脳の自然免疫細胞ミクログリアが末梢炎症応答をど記憶するのか否か、またその脳機能への影響を検討した。LPSで末梢炎症を模倣し、軽度及び重度LPS刺激により惹起されるミクログリアの性質変化、またその後の脳卒中に対する応答に関する影響を解析した。軽度及び重度LPS刺激により、ミクログリアはそれぞれを区別して記憶した。その後、中大脳動脈閉塞(MCAO)を負荷すると、それぞれの記憶に従って、脳障害を悪化及び軽減させる役割を果たした。このように、ミクログリアは末梢炎症の程度に応じて異なる表現型に変化し、それらを記憶することでその後の脳機能、脳疾患に対して、異なる制御を行っていることが示唆された。

自由記述の分野

神経化学、神経薬理

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで免疫細胞の記憶は、T細胞等の獲得免疫細胞を中心に研究が行われてきた。今回、もう一種類の免疫細胞、自然免疫細胞にも、記憶があることを示した。脳には自然免疫細胞「ミクログリア」が存在するが、ミクログリアは記憶機能を有し、末梢の程度の異なる炎症を別々に記憶していた。この記憶を元に、ミクログリアは脳機能に対して異なる制御を行っていた。脳の記憶は神経細胞が担っているが、ミクログリアが担う、もう一つの記憶があることが明らかとなった。本研究は、脳には全く異なる記憶細胞が存在することを示した学術的な意義に加え、ミクログリア記憶の制御が脳の生理機能や疾患の制御に繋がることを示唆する社会的意義も有する。

URL: 

公開日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi