本研究では、独自に同定した内因性因子やキナーゼ分子によるGPX4の新たな発現・活性制御機構について、そのフェロトーシス制御での役割の解明を目指した。ストレス応答キナーゼ分子XによるGPX4のリン酸化部位の同定に成功した。GPX4リン酸化部位のリン酸化ミミック変異体では、酵素活性が著しく減少しており、Xがストレス刺激依存的にGPX4をリン酸化することで、その酵素活性を抑制し、フェロトーシスを促進することが示唆された。 また、GPX4のタンパク発現維持に重要な血清中成分Yの同定に至った。実際に、Yの除去によりGPX4のタンパク発現が減少し、Yの添加によりその発現が上昇することを明らかにした。
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