これまでトランスポーター(輸送体)の普遍的なハイスループットスクリーニング技術がなかったため、トランスポーターの過半数の機能は不明なままである。本研究では、幅広い輸送基質候補の中から任意のトランスポーターの輸送機能を同定し、さらにはその創薬候補化合物をハイスループットで探索できる夢のような基盤技術の開発に挑戦する。この技術を利用して、神経伝達の新しい概念を確立し、脳・創薬研究分野で革新的な分子プローブを提供する。 本年度は候補トランスポーターを精製・再構成し、選抜した輸送基質候補の輸送活性を評価した。その結果、新たに小胞型神経伝達物質トランスポーターを同定し、その輸送特性を明らかにすることができた。以上より、これまでに候補トランスポーターとその輸送基質候補を選抜し、輸送基質を特定する基盤技術を確立することができた。
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