研究課題/領域番号 |
21K19346
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
大友 康平 順天堂大学, 大学院医学研究科, 准教授 (40547204)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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キーワード | 超解像顕微鏡法 / 二光子顕微鏡法 / 分子配向イメージング / 高次構造 |
研究実績の概要 |
本課題は、生きた神経細胞内における生体分子の局在と高次構造を同時可視化する新規三次元分子配向イメージング法を確立することを目的とする。このために、研究代表者が取り組んできた二次元分子配向イメージング法の超解像化に着手した。2021 年度は、二光子スピニングディスク共焦点顕微鏡法とローカリゼーション法による相関顕微鏡システムの構築を行い、原理検証を行った。この過程で、前者の顕微鏡法をベースとし、線形アンミキシング法を利用した多色イメージング技術を開発した。培養細胞の分裂過程の多色三次元タイムラプス観察に成功したので、成果として報告を行った (Kamada et al., Sci. Rep. 2022)。また、関連する二光子顕微光学技術について、英文総説、日本語総説を複数執筆し、上記の成果についても一部報告した (Ishii et al., Neurosci. Res. 2022; 大友ほか Optronics 2021; 大友ほか 実験医学 2022; 根本ほか レーザー研究 2022; 大友ほか 生物物理 2022)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者は 2021 年 10 月に生命創成探究センターから順天堂大学大学院医科学研究科に異動した。そのため、実験時間が一部確保できなくなってしまったため、進捗がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
ローカリゼーション法をベースとした顕微鏡システムが完成したことから、代表者らが以前開発した偏光分離光学系を検出系に導入することで、二次元分子配向イメージングの超解像化に着手する。更に、本法の三次元分子配向イメージングへの拡張を目的とし、空間光変調器の導入による励起光の波面変調についても検証を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021 年 10 月に生命創成探究センターから順天堂大学大学院医科学研究科に異動したことに伴い、顕微鏡システムの構築が遅延している。2021 年度に使用を予定していた助成金は 2022 年度の前期に、2022 年度に使用を予定していた助成金は 2022 年度の後期に執行を後ろ倒しし、研究計画を遂行する。
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