研究課題
挑戦的研究(萌芽)
時計タンパク質PER2のリン酸化変異により、睡眠・覚醒リズム変異、気分の状態変異(うつ、レジリエンス)を表出するマウスモデルを作製した。リン酸化酵素の阻害剤としては、リチウム(気分安定薬)が知られているが、リン酸化酵素タンパク質の網羅的スクリーニングより、PER2リン酸化の上流として、CMGCリン酸化酵素を同定した。さらに、PER2リン酸化の下流として、PPAR gammaを同定し、PER2リン酸化が睡眠・気分のみならず代謝とも関連することが示唆された。
病態医化学
現在気分障害のマウスモデルとしては、社会的敗北ストレスによるサセプタブルもしくはレジリエンスモデルが知られているが、その分子的基盤は不明である。本レジリエンスモデルマウスは、分子的メカニズムが明らかなモデルマウスで、これまでのモデルとは一線を画する新規マウスモデルである。