研究課題/領域番号 |
21K19365
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
内田 康雄 東北大学, 薬学研究科, 准教授 (70583590)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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キーワード | プロテオタイピング / パラフィン切片 / 病理診断 / 分子病理学 / レーザーマイクロダイセクション |
研究成果の概要 |
パラフィン切片内の病変部位をレーザーマイクロダイセクションによって採取し、PCT法によってタンパク質抽出とトリプシン消化を促進し、SWATH法による高精度かつ網羅的な質量分析測定およびデータ解析におけるin silicoペプチド選択を組み合わせることによって、パラフィン切片内の目的の部位・細胞における病態分子機構を定量的に解明できる手法を構築した。脳アミロイド血管症の組織切片にこの方法「プロテオタイピング」を適用することによって、ヒトの脳疾患において新規の分子機構をタンパク質レベルで探索・解明するうえで有効な方法であることが実証された。
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自由記述の分野 |
臨床プロテオミクス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質の“定量”は診断などの様々な臨床的な目的に欠かせない手法である。しかし、日常的な病理診断に利用されているFFPE組織に対して有用な定量法は確立されておらず、挑戦的な課題とされてきた。本研究によって、FFPE検体で利用可能な、高精度かつ網羅的なタンパク質定量技術が開発された。細胞内分子ネットワークでのあらゆる分子・カスケードの活性化状態を定量的に評価する診断基盤が確立し、最も活性化している責任分子・カスケードの同定が可能になり、患者毎に最適化された治療が実現できる。
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