研究課題
住血吸虫症は今も尚、2億人以上の罹患者を有する世界三大寄生虫症のひとつである。本研究では、中間宿主(貝)に着目し、貝内の無性生殖ステージの動態を精査することで中間宿主を用いずに発育を可能とする『in vitro発育システム』の開発を目標とする。最終年度(令和5年度)は、住血吸虫の貝感染後における発育環境成分を多角的な解析を行った。B. glabrata諸臓器由来タンパク質成分を抽出後、S. mansoniのin vitro培養系に、種々の抽出タンパクを組み合わせることで、幼虫の発育や生存に影響を及ぼす因子を特定した。更に、それらの濃度や添加スケジュールを検討することで、生存や発育に影響することが明らかとなった。今後は、NGS解析により、貝の各種臓器に由来する特定物を遺伝子工学的に解析し、住血吸虫の発育に必須の因子を同定してゆく予定である。
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