がん免疫を賦活化する方法として、mRNA監視機構を抑制により、がん細胞に特異的ながん抗原の元となるフレームシフト変異遺伝子由来のmRNAがコードする非天然ペプチドの発現を増強する手法の開発が期待されている。本研究では、mRNA監視機構を阻害する新たな手法の開発に向けて、mRNA監視機構の新規の阻害因子の同定と解析を目的とした。本研究により、特定の細胞ストレスにより、mRNA監視機構を抑制し、がん抗原を発現させる新手法の開発に成功した。さらに、ストレスによるmRNA監視機構の抑制に、新規に合成されるタンパク質の存在を明らかとした。今後の分子同定による新たな研究展開も期待される。
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