鳴禽類はさえずりと呼ばれる音素を複雑に組み合わせた音声シーケンスを用いて他個体とコミュニケーションをとり、この際に多彩なシーケンスが使用されるため,同様に複雑なヒトの「ことば」の生成と認識の神経機構の生物学的基盤を解析する動物モデルとして使用される。一方で実験室環境で自然なコミュニケーションを取らせることは困難であった。本研究では、鳴禽類個体が発するさえずりをリアルタイムで解読するとともに液晶モニタ上のバーチャル個体を介して人工的に応答シグナルを提示する実験システムを開発した。これにより音声シーケンスによるコミュニケーションを動物モデルにおいて実験室内で再現することを可能にした。
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